「少し前から前歯の被せ物が欠けてきた」
「下の前歯の見た目も気になる。昔はもっと下の歯が見えていた。」
「奥歯も噛むと痛かったり、疼いたりして全体的に調子が悪い。」
「長年いろんな歯科医院で治療を受けていた。まとまった治療を受けたことはない。」
総合的な歯科治療が必要な状態でした
患者さんは主訴である前歯だけではなく、口の中に複数の問題を抱えている状態でした。
主訴である前歯の被せ物は上の歯と下の歯の距離が近く、十分なスペースがない状態でした。残った歯のすり減り具合を見ると、歯がすり減ったことにより本来の噛み合わせが失われていることがわかります。
そのまま前歯の被せ物を作り直す治療をしても再び欠けてしまう可能性が高く、問題の解決になりません。
その他にも、歯周病が進行しておりインプラント周囲炎も起きている、歯根の感染があり根管治療が必要など、複数の問題がある状態でした。
噛み合わせの変更を伴う全体のセラミック治療
歯科ドックで全体の資料取りを行い、どのような問題があるか精査し、この状態に至った原因を分析します。
採得した模型をもとに、治療前にどのような噛み合わせを再構築するか検討します。その後今ある被せ物を仮歯に変更し、再構築した噛み合わせが、見た目(審美的)や使用感(機能的)に問題がないことを確認します。
虫歯治療、根管治療、歯周治療、インプラント周囲炎の治療を行い口の中の感染を取り除いて、見た目と使用感に問題がなければセラミック歯を製作します。
もともと3本のインプラントがありましたが、インプラント周囲炎の1本は撤去し1本新たにインプラントを追加しています。残りの2本は骨に埋め込まれているインプラントはそのまま利用し、上物(上部構造)だけ作り替えます。
見た目がキレイでよく噛める状態を実現した全顎治療
仮歯の状態で問題がないことを確認してからセラミックを製作します。
もともとほとんどの歯が既に削られ被せ物が入っている状態だったので、全ての歯にセラミック治療を行うことで噛み合わせを改善することができました。
歯の色は自然な色を希望されたので、不自然でない程度に白いセラミック歯を製作しています。
患者さんは県外から新幹線で通院していたので、治療時間を長く確保することで20回程の通院で治療を終えることができました。
治療前には不安な部分もあったと思いますが、治療が終わるととても喜んでもらえました。
「今までの歯医者で一番よかった」と嬉しいお言葉をいただきました。