「歯の状態が悪く、人と会話するときに気になる」
「痛みのある歯が次々と出てくるようになった……」
40代になると、これまで気にしてこなかった歯の健康に不安を感じる方が増えてきます。
本記事では、40代で歯がボロボロになる原因を解説し、治療方法についてもご説明します。自分の歯の状態に不安を感じている方や早期に対策をしたい方は、ぜひ最後までお読みください。
40代で歯がボロボロになる主な原因
40代で歯がボロボロになる原因は、加齢やこれまでの生活習慣が関係します。主な原因は、下記の5つです。
- 虫歯・歯周病のリスクが高い
- 虫歯を放置していた
- 歯磨きなどのセルフケアが正しくできていない
- 喫煙・飲酒による影響
- 噛み合わせが合っていない
それぞれの歯に与える影響について、以下で解説します。
虫歯・歯周病のリスクが高い
40代で歯がボロボロになる主な原因として、虫歯菌や歯周病菌が多いことが挙げられます。元々菌が多かったり、殺菌するための唾液の性質が良くなかったりする場合は、ボロボロな歯になりやすい傾向があります。
とくに40代は加齢に伴って口腔内の環境が変化し、特に歯周病が進行しやすくなります。さらに唾液の質や量も低下することで、虫歯、歯周病のリスクが上がる傾向にあります。
虫歯を放置していた
若い頃に治療を先延ばしにした虫歯は、40代で深刻な歯の問題を引き起こす恐れがあります。放置された虫歯が徐々に進行し、歯の表面から内部へと感染が広がっていくためです。
初期段階は歯の表面だけの虫歯でも、時間とともに神経まで感染が及び、さらに放置すると歯の根にまで達して最終的に歯を失うリスクが高まります。
歯磨きなどのセルフケアが正しくできていない
正しい歯磨き習慣が身についていないことが、40代での歯のトラブルにつながります。不適切な歯磨きでは歯垢(プラーク)が十分に除去できず、長年にわたって虫歯や歯周病が進行していきます。
歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目など、とくに丁寧な清掃が必要な部分の磨き残しが多く、これらの部分から問題が発生しやすくなります。
喫煙・飲酒による影響
喫煙と過度な飲酒は、歯の健康に悪影響を与え、40代での歯のトラブルを加速させます。喫煙が唾液の分泌を抑制して口腔内を乾燥させ、虫歯や歯周病のリスクを高めるためです。
また、タバコに含まれるニコチンやタールは口臭を悪化させ、過度な飲酒は歯周病を引き起こしやすくなります。
噛み合わせが合っていない
噛み合わせが悪いことも、歯がボロボロになる原因の一つです。噛み合わせが悪いままでいると、特定の歯に過度な負担がかかり、虫歯や歯周病等を進行させます。
また、噛み合わせの悪さは無意識の歯ぎしりを引き起こし、歯の摩耗や欠けの原因となります。
歯がボロボロの状態は早期治療をおすすめします
歯がボロボロの状態は、将来的なリスクを防ぐために早期治療をおすすめします。悪化することによるリスクは、下記です。
- お口周りの見た目が悪化してしまう
- 食べられるものが制限される
- 噛み合わせが悪くなる
- 残せる歯が少なくなる
これらのリスクにより、生活にも支障をきたす恐れがあります。以下で、これらのリスクが生じる理由や生活への影響について解説します。
お口周りの見た目が悪化してしまう
お口周りの見た目の悪化は、コミュニケーションや社会生活に影響を与えます。歯の変色や欠損によって、人前で話すことや笑顔を見せることに躊躇するようになり、その結果、自信を失ってしまうためです。
たとえば、会話の際に口を覆ったり、笑顔を抑えたりする習慣がつき、次第に人との交流を避けるようになる方もいらっしゃいます。
食べられるものが制限される
歯がボロボロになると、食べられる物が制限され、食生活の質が低下します。虫歯や歯周病により、硬いものを噛める歯が減り、場合によっては痛みを感じることで、十分な咀嚼ができなくなってしまうためです。
とくに肉類や野菜など噛み応えのある食材を避けるようになり、代わりに柔らかい糖質中心の食事に偏りがちになります。その結果、全身の健康にも悪影響を及ぼす恐れがあります。
噛み合わせが悪くなる
一部の歯がボロボロになり痛むことで片側だけで噛む習慣がつくと、顎の不調や顔の歪みが生じます。特定の歯に負担が集中すると、噛み合わせのバランスが崩れ、使用頻度の高い側の歯が虫歯や歯周病になりやすくなるためです。
さらに片側噛みの習慣が長期間続くと、顎の筋肉の発達に左右差が生じ、顔の形にまで影響を及ぼすことがあります。
残せる歯が少なくなる
治療を先延ばしにすると、保存できる天然歯の数が大幅に減少してしまいます。虫歯や歯周病による感染が進行することで、治療しても残せない歯が増えていくためです。
早期に治療を始めることで多くの歯を保存でき、噛み心地の良い自然な歯で過ごせる期間を長く保てるようになりますが、放置すると人工の歯に頼らざるを得なくなります。
ボロボロの歯の治療は原因の特定が大切です
歯の治療を成功させるには、歯が悪くなった原因の特定が重要です。これは、同じ状態を繰り返さないために必要な過程です。原因を放置したまま治療しても再び歯が悪化してしまいます。
そのため、虫歯や歯周病の進行度、噛み合わせの状態、生活習慣などを詳しく診査し、その結果に基づいてインプラントや入れ歯、ブリッジなどの適切な治療法を選択します。
原因特定に基づく治療選択が、長期的な歯の健康維持につながるのです。